7月PC基礎講座

（１）今回のアップデートの概要: ⅰ）Windows10に大型アップデートは、日本時間の5月1日に公開された。アップデートを実施するとバージョン1804になる。
ⅱ）今回のアップデートの主な内容は、タイムライン、近距離共有、設定「アプリ」、Webブラウザー「Edge」、スタートメニュー、
　　その他である。

（２）過去の作業をたどれる新機能「タイムライン」: ⅰ）今回のアップデートで新登場した「タイムライン」は過去に開いたファイルや表示したWebページなど素早く呼び出す機
　　能である。
ⅱ）「タイムライン」の画像は、タスクバーの「タスクビュー」ボタンをクリックするか、あるいは「Windows」+「Tab」キーで表示。
ⅲ）「タイムライン」を表示すると、画面上部には現在開いているウインドウの一覧が、下には過去に開いたファイルやWebペ
　　ージの一覧が時系列順に表示される。仮想デスクトップも従来と同じように使用することができる（画面の上端）。
ⅳ）作業履歴に表示されるにはアプリ側で「タイムライン」対応していることが必要であるが、「Edge」や「フォト」など付属アプ
　　リやMicrosoftのWordやExcelの作業履歴が利用できる。作業履歴カードをクリックすると、アプリが起動して表示される
ⅴ）同じMicrosoftアカウントで複数のパソコンにサイインしている場合、パソコンの履歴を共有でき、別の場所で作業の続き
　　を行うことができて、便利である。

（３）手軽にファイルを送信できる「近距離共有」: ⅰ）「近距離共有」は、BluetoothやWi-Fiを利用して別のパソコンにファイルを転送する機能である。
ⅱ）ただし、この機能を利用するにはBluetooth対応が必要で、Wi-Fi対応のみのパソコンでは利用できない。
ⅲ）利用するには、「設定」→「共有エクスペリエンス」で「近距離共有」をオンにする。転送するファイルを右クリックして、「共
　　有」を選び、共有先のパソコンを選べばよい。

（４）整理と機能追加が進む「設定」アプリ: ⅰ）「設定」アプリもトップ画面のジャンルは同じでも、細部で多くの変更が行われている。
ⅱ）「簡単操作」では左の項目一覧が再編成され、直感的に分かり易くなった。「システム」には新しくサウンドが追加された。
ⅲ）「個人用設定」にフォントが新しく追加され、フォントの確認やストアーからフォントをダウンロードしたりすることができる。
ⅳ）パソコンの起動時に動作を開始する常駐プログラムを管理する「スタートアップ」が「システム」に加わった。
ⅴ）「システム」の「ストレージ」にあるパソコン内の不要なファイルを自動で削除する「ストレージセンサー」も強化され、削除
　　するタイミングを指定できるようになった。

（５）標準Webブラウザー「Edge」は使い勝手が向上: ⅰ）Webページで動画などの音声が再生されている場合、タブにスピーカーアイコンが表示されるようなった。
ⅱ）Webページの不要な部分を省いてテキストを中心に印刷できるようになった。印刷プレビューで左側に「印刷すっきりボタ
　　ンをオンにすればよい。ただし、「読み取りビュー」（本のマーク）機能が働く場合のみに限定される。
ⅲ）Edgeの「設定」→「詳細設定の表示」→「フォームへの入力を管理する」をクリックして、開く画面でフォームへの自動入力
　　する項目を編集することができるようになった。

（６）「スタート」メニューはより素早い操作が可能に: ⅰ）スタートメニューの左側に「ドキュメント」「ピクチャー」のアイコンが追加され、クリックすると即座に開くことができる。また、
　　このアイコンを右クリックして「この一覧のパーソナル設定を行う」を選ぶと、表示するフォルダーの種類を指定できる。
ⅱ）「メール」や「フォト」など標準付属アプリのタイルを右クリックして「その他」→「アプリの設定」で表示アプリを設定できる。
ⅲ）アプリの一覧表示もこれまで日本語は1文字単位であったが、「あ」行、「か」行でまとまり、見やすくなった。

（７）ほかにもある数々の新機能: ⅰ）「システム」の中に新機能として「集中モード」が追加された。これは各種通知を制限して、作業を集中する機能である。
ⅱ）「集中モード」には「優先順位のみ」と「アラームのみ」があり、前者はあらかじめ指定した。通知のみを受け取り、後者は「
　　アラーム&クロック」で指定したアラームのみを通知する。
ⅲ）「集中モード」のオン/オフはアクションセンターのボタンからも行える。
ⅳ）「Cortana」のノートブックを開き、「場所を追加する」をクリックして場所を登録すると、地図など素早く呼び出せる。
ⅴ）ローカルアカウントを設定している場合、パスワード再設定が容易となった。

（８）次の大型アップデートは「Sets」に注目: ⅰ）MicrosoftはWindows10の大型アップデートを半年に1度のペース実施しる。次回は今年の10月を予定している。
ⅱ）注意すべき点は各バージョンに対して18か月のサポートしか行っていないので、古いバージョンのままの使用は避ける。
ⅲ）このアップデートでは、WordやExcel、Edgeなど異なるアプリのウインドドウをひとまとめて、タブで切り替える「Sets」とい
　　う新機能が注目を集めている。