1月PC基礎講座

１．何でも相談

（1）世話人から。

ⅰ)茨城新聞から、非鉄金大手のJX金属が約480億円の設備投資をして、日立市内に工場を新設するニュースの紹介。
ⅱ)日立市はワクチン接種証明書をスマホで取得できるようになったことの紹介を行った。

２．PDF活用自由自在

（1）PDFファイルを快適に閲覧する

◆PDF（Portable Document Format）はOSや機器の種類にとらわれず文書本来をレイアウトで再現できるのが特徴。また、データを圧縮する仕組みやサイズをコンパクトにする設定が可能である。
◆PDFファイルの表示や印刷は「PDFビューアー」や「PDFリーダー」を利用する。「Adobe Reader DC」が代表的であり、無料でダウンロードできる。また、「Chorme」や「Edge」の主要なブラウザの標準仕様でPDFの閲覧が可能である。
◆「Adobe Reader DC」では左側のナビゲーションパネルで「ページサムネール」で全ページのサムネールが表示され、設定すれば「しおり」も活用でき」、目次として利用できる。さらに、表示方法は1ページ表示や見開き表示ができ、ページ毎やスクロール表示ができる。また、文書内のキーワードを検索するには、虫眼鏡アイコンを押してキーワードを入力する。
◆「既定のアプリ」を「AdobeReader」にするには、PDFファイルを右クリックして「プログラムから開く」から「Adobe Reader」を選択し、「常にこのアプリを…」にチェックマークを入れるか、「設定」アプリから「アプリ」で設定すればよい。
◆有料版（Acrobat pro DC、月額1,738円）には、多くの機能（文字や画像の編集、ページの削除や入れ替え、コピーや改変の禁止など）が利用できる。

（2）コメントや指示を書き込む。

◆「Acrobat Reader DC」の「注釈」で、修正指示など赤字で書き込んだり、確認事項などをコメントとして残すことができる。ただし、途中までは「Word」や「Excel」で行い、レイアウトやデザインの固まった段階からPDFでやり取りした方が良い。
◆「注釈」ボタンを押すと画面上部にツールバーが現れる。「引き出し線付きテキストボックス」が使い勝手が良い。そのまま文書上で指摘したい個所からドラッグすれば良い。ここにコメントを入力すればよい。文字サイズや色も選択できる。
◆長いコメントの場合は「ノート注釈を追加」を活用したい。画面右のコメントを入力したら、「投稿」をクリックする。「返信を追加」でコメントに対する回答をすることが可能。「ノート注釈を追加」アイコンを右クリックすると表示される。
◆注釈は一覧で管理できる。ここから各コメントの返信も可能であり、右上の「注釈フィルター」から注釈を絞り込むこと（注釈者や注釈のタイプなど）ができる。
◆「投稿者名」は注釈の「プロパティ」で変更できる。また、画面右端の「入力と署名」ボタンから用意された文字枠に文字を記入することも可能である。

（3）デジタルや紙の文書をPDF化

◆Windows10の場合、アプリやWebブラウザの印刷画面でプリンターとして「Microsoft Print to PDF」を選択して「印刷」ボタンを押せば印刷イメージ通りのPDFファイルが作成される。インクジェット複合機の「スキャナー機能」やスマートフォンの画像からもPDFファイルの作成が可能である。
◆Chromeの機能でWeb ページをPDF化するには、使用するプリンターとして「PDFに保存」を選択する。出力したPDFは「Microsoft Print to PDF」と必ずとも同じではない。Chrome の方がサイズが小さく、画質もやや高い。
◆Office文書からPDFを作成するには、「ファイル」タブから「エクスポート」を選択し、「PDF/XPSの作成」を押す。最適化で「標準」と「最小サイズ」を選択できるが、「最小サイズ」の方はサイズは小さくなるが解像度や画質が落ちる。
◆複合機のスキャナーで紙の文書をPDF化するには、「Canon My Imege Garden」の場合、「スキャン」→「スキャン設定」で「文書」のPDFの解像度やサイズを設定し、「PDF文書」をクリックするとPDFだ作成される。保存形式として「PDF」を選ぶ。
◆紙の文書をスマホおよび変換用のアプリとして「Microsoft Lens」を起動すると、カメラ機能を使った撮影になので「ドキュメント」を選択して撮影する。書類の領域が自動認識され、その範囲だけPDFになる。

（4）Acrobat Readerの印刷機能を活用。

◆Acrobat Readerの画面の左上の「ファイルの印刷」ボタンを押すか、「ファイル」メニューから「印刷」を選ぶと、印刷設定画面になり、ここで各種設定が可能。また、プリンターの「プロパティ」が開き、印刷の品質や用紙の種類を設定できる。
◆「ページサイズ処理」で「サイズ」から「合わせる」「実際のサイズ」「特大ページを縮小」「カスタム倍率」の4通りを選らべるが、「合わせる」を選択すれば、元の文書サイズに拘わらず、用紙サイズに合わせて拡大、「複数」は2ページ以上を用紙1枚に割り付け印刷、「小冊子」は閉じると小冊子にできる印刷を示す。
◆ページ内の必要は部分だけを印刷するには、最初に「編集」→「スナップショット」を選び、必要な部分だけをドラッグする。印刷設定画面で「選択したグラフィック」になっていればOKである。
◆Acrobat Readerの注釈機能を利用した書き込みのあるPDFファイルは印刷に注釈を反映させるには、印刷設定画面で「文書と注釈」を選べば良い。ただし、「ボップアップノート」と呼ばれる吹き出し型の注釈は印刷されないので、環境設定画面「ノートとポップアップを印刷」にチェックを付け、注釈の位置を調整してから印刷する。

（5）各種アプリでPDFファイルを編集。

◆Acrobat Reader DCのメニューには「PDを編集」「ファイルを結合」「ページを整理」などの項目があるが、利用するには定
　額制の有料プランを購入する必要がある。
◆これらの機能をもつ無料で使える人気の高いPDFアプリやクラウドサービスがある。
◆ページの抽出や削除、入れ替え、セキュリテイの設定など豊富な編集機能を備えたソフトとして「CubePDF Utility」があるこのソフトを起動し「挿入」、「抽出」といった編集メニューが並ぶ。必要なページを取り出す場合は、そのページを選択し「抽出」をクックすればよい。削除する場合も同様に削除するページを選択して「削除」」をクリックすればよい.元のファイルをる。ほかのPDF ページを追加する場合は、「挿入」下の▼をクリックして挿入位置を指定し、「選択」で追加するPDFページを指定する。必要に応じて「名前を付けて保存」すればよい。
◆数多くのPDFを1つのファイルに結合する場合「CubePDF Utility」では何回も同じ操作を繰り返すことになるので不便である。PDFの結合と分割に特化した「CubePDF Page」（同じ開発元が提供している）が便利である。
◆結合は「CubePDF Page」を起動し、結合したいファイルをドラッグして登録、並び順を整えてから「結合」クリックしてOK。全ページを1ページずつのPDFにする「分割」もある。
◆WordやExcelのファイルに変換するソフトとして「Renee PDF Aide」もある。「Renee PDF Aide」を起動時に「Convert　PDF」を選択し、その画面に変換するPDFをドラッグして登録、「オプション」で詳細を指定して「変換」をクリック。
◆PDFにする編集機能を提供するクラウドサービスもある。その中でも「iLovePDF」は豊富な機能を備えており、トップ画面には「PDF結合」「PDF分割」など、数多くの機能名が並ぶ。トップ画面で対象のPDFを選び、アップロードすればよい。

（6）Acrobat Readerの検索と便利ワザ

◆PDFファイルの検索は、Windowsのエクスプローラーの検索を活用する。文書名の後に「*pdf」を付けることにより、拡張子の絞り込みができ、正しく反映される。
◆PDFファイルをAcrobat Readerで開き、「編集メニュー」→「簡易検索」でキーワードを入力すれば開いている文書内を検索できる。オプションから「大文字と小文字を区別」などを指定すると良い。
◆同じく「編集メニュー」から「高度な検索」を選べば検索用のウインドウが開き、「現在の文書」を選択しキーワードを入力して「検索」ボタンをクリックすると、該当個所の一覧が前後の文字列とともに表示される。「以下の場所にある…」にチェックを入れると指定したフォルダー内にあるすべてのPDFが対象となり、該当するファイル名と該当個所が表示される。作成日や更新日、作成者やファイル名など組み合わせて絞り込むことが可能である。
◆PDFファイルのアイコンをサムネールにするには、Acrobat Reader の「環境設定」→「一般」を選び、「Windows ExplorerでPDFサムネールの…」にチェックを入れて「OK」ボタンをクリックする。
◆Acrobat Readerを開くと「ツールパネル」が表示され三角形のボタンを押してアイコンだけの最小化表示に切り替わる。ほとんどのものは有料プランに限定されているので、いつも最小化表示にするには、「編集」メニューの「環境設定」→「文書」を選び「ツールパネルの現在の状態を記録」にチェックを入れる。
◆起動時の「読み上げ準備」の通知を減らすには、「編集」メニューの「環境設定」→「読み上げ」を選択し、「読み上げ準備」は「左から右…」に変更し、「タグ付き文書の読み上げ順序を上書き」に、「ページあるいは文書を」を「現在表示されている…」に変更するなどして、通知は減らせる。