専門講座の「Googleツール講座」のあと、新たに「Python講座」を5月から開設しました。テキストとして日経パソコンのアドバンスド講座として連載されている「中学校までに数学で試すPythonプログラミング」を使用します。第1回 講座は、5月26日（木）の9:30～13:00、11名の参加で、大みか拠点で開催しました。今回は初回であることから参加者のご挨拶、テキストの「第1回BMI値やうるう年を計算する」、および、「第2回ポーカーの役やくじの確立を体感する」を解説しました。 本講座の講師は安田出世話人が担当しました。なお、次回から「すっきりわかるPython入門」でPythonの基礎を勉強することになりました。
講座の内容梗概は下記のとおりです。
中学校までの数学で試すPythonプログラミング
第1回 BMI値やうるう年を計算する
- ◆「プログラミング教育」が小学校でも導入され、2022年度からは新学習指導要領の下で、すべての高校生がプログラミングを学ぶ。
- ◆Chromeで「colab」のキーワードで検索し、「Colaboratory」のWebページを開く。さらに、Ｇoogleアカウントでログインした状態で、メニューバーから「ファイル」→「ノートブックの新規作成」をクリックして、準備完了である。
- ◆セルに計算式を入れて、「実行」ボタンをクリックすると計算結果が表示される。
- ◆具体例として、BMIを求める計算式（bmi=weight/heigt**2)から肥満度を表示させる例を示す。
- ◆if、elif、elseを使った条件分岐の例、および、for 変数 in range(初期値,最終値) で表す繰り返しの例を示す。
- ◆うるう年をPythonで判定する式の例を示す。
第2回 ポーカーの役やくじの確立を体感する
- ◆扱う変数が多いとき、それぞれを別の変数に入れると効率が悪い。「配列」呼ばれる「リスト」を使えば、1つの変数で複数の値を扱うことができる。
- ◆たとえば、リストがa[1,2,3,4,5]のとき、a[0]の値は「1」、a[2]の値は「3」となる。空のリストを用意しておき、for文で1から10までの数を追加した例として、list[] for in range[1,11]：の値は「1,2,3,4,5,6,7,8,9,10」となる。
- ◆ポーカーのロイヤルストレートフラッシュ（同じマークでA,10,J,Q,Kの組み合わせ）が出現するプログラムを作成する。ここでは単純化してプレーヤーは1人、カードは交換無しで、５枚配布しただけで,この役が出現するプログラムを検討する。
- ◆その前に、ロイヤルストレートフラッシュが出現する組み合わせ数を考える。組み合わせ数は52*51*50*49*47（311,875,200）/5*4*3*2*1(並び順を考慮)＝2,598,960となり、この中で出現する組み合わせは４であり、出現する確率は=4/2,598,960、すなわち、約６５万回で１度出現する。
- ◆「trump」というリストにトランプの情報を入力するフローチャートを作成し、4種のマークを変数「mark」に、13種類の数字を変数「num」に代入し、この2つの変数をtrumpに随時追加していくことで52枚のカードデータが完成する。
- ◆プログラムの先頭に「import random」と書き、random sample(trump,5)で無作為に5枚のトランプを取り出す。
- ◆上記のプログラムを出現する確率の65万回繰り返しても修験するとは限らない。更にこの動作を1,000回繰り返して出現を確認する。結果的には約64%が出現した。
- ◆確率1%のくじを100回引くプログラムを作成し、これを10,000回繰り返すプログラムで、確立を確認する。
世話人・文責：安田 出
第1回Python講座の参加者