第79回勝田地区囲碁大会

参加者の皆さん（大島コミセン玄関前）

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  いざ対局開始
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  入賞者（橘久吉、森隆）

　なお、月例会参加人員と優勝者は下記です。(敬称略)。

• 2025年9月：参加人員 8名　優勝　真鳥 岩男
　

　次回の第８０回勝田地区囲碁大会は、2026年1月15日（木）を予定しています。多くの方々の参加をお待ちしています。

　今月のトピックスとして囲碁会でも盛んなAI囲碁について特集を組みました。 比較的棋力上位でAI囲碁対局をされている佐藤光則さんに「棋道七十年とAI囲碁」と題し執筆していただきました。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　棋道七十年とAI囲碁

１．はじめに 　囲碁の道に迷い込んで７０年近くになる。この道は、迷路である。抜け出ることは到底できない。抜け出ることのできない 迷路をさまよい続けることを楽しんでいる。昭和以降の名棋士は（敬称略）呉清源、木谷実、高川格、さらには坂田栄男、 藤沢秀行、林海峰、大竹英雄、さらには小林光一、趙治勲、現在は井山裕太、一力遼、芝野虎丸と続々現れ、女流棋士も 男性棋士に追いつく勢いである。この中で小林光一、趙治勲の時代までは囲碁とは「地」を多く獲得した方が勝ちという 考えが優先していたが、現在は「相手の石を囲んだら取れる」が優先しているように感じている。もちろん「地の多い方が 勝」なのだが。

２．AI囲碁 　囲碁会にコンピュータ囲碁が登場したのは１９９０年代のようだ。２０１３年頃はコンピュータソフトZenもCrazy Stoneも ４子（ハンディ置き石）でいずれもプロ棋士に負けている。２０１５年まではプロ棋士の間でも「コンピュータソフトはまだまだ発展途上」 という評価だった。ところが、２０１６年３月に「アルファー碁」（深層強化学習を採用）が、当時世界一の棋士と評価されていた 韓国の李世ドル九段と対局、４勝１敗と勝ち越すという事件が起こった。この後も多くのプロ棋士と対局し、いずれも負け越すことが なかった。AIの素晴らしさと同時に恐ろしさも味わった。世界にAI技術の進化を知らしめる結果となった。ちなみに将棋の世界では、 これより先にコンピュータに敗北していた。プロ棋士の芝野虎丸十段（現タイトル保持者）によれば、AI定石と従来定石との差は プロ棋士間で２～３目の差の話で、アマの我々が気にしすぎる必要はないと述べている。

３．AI囲碁の特徴 　AI囲碁の登場により大きく変わったのは序盤の布石ではないだろうか。着手の石の価値観が「隅の実利を重視し、辺や中央の模様を高く 評価しない。」と変わってきた。特徴的な手法をいくつか挙げてみたい。

（１）ダイレクト三・三　 （２）ツケ二段：星の石に小桂馬にかかり、小桂馬の受けに小桂馬にすべるという布石は打たれなくなり、ツケ二段に代わってきた。 （３）小桂馬締りへの肩ツキ　 （４）相手の石を凝り形にし効率の悪い囲いに導く。：このところ日本棋院から月刊誌「囲碁ワールド」の付録として「超絶AI手筋」 「AI布石」などが発行されています。石を取ることが好きな方にはお薦めかもしれません。

４．囲碁AIソフトとの対局 　現在愛用しているのは「天頂の囲碁」。最強設定は九段まで。とてもかなわない。四子置碁でも勝てない。互先での対局は三段に設定 している。ソフトは読みが正確で戦いの碁になりやすい。石を取られたときは戦いの始点に戻って打ち直す、という方法で勉強している。 また、置き碁の対策としても活用している。人間との対局では「気合」とか「様子見」などがときには通じるが、コンピュータには 通じない。また、（終盤の）ヨセが正確で１目差を詰めるのは容易ではない。コンピュータソフトの利用法として、戦いの場面では 何度も戦いの始点に戻って最善手を見つけるのが良い勉強法ではないか。

５．対局を楽しむ 　（１）現在いくつかの囲碁クラブに属している。会員の方々と対局して感ずることは囲碁愛好者には二通りあるように思う。一つは 対局することが楽しい方、二つは強くなりたいという方。いずれが良いかということはなく、「碁は手談」と言われるように、 楽しく打ちたいと思う。そのうえで棋力の向上を目指したい。 　（２）いくつかの囲碁の会を主催してみて、皆に楽しく対局していただくことは結構大変なことでした。気持ちよく対局して いただけるよう、基本ルールを大会時に提示し、守っていただけるようお願いしている。現在は皆様にお世話になり、感謝、 感謝です。 　　　　　　　　　　　　　－以上－