甲賀　正三
　 　フィルムの映写機は勿論、Ｈｉ−８のカメラやデッキも今は作っていないし、修理も出来ない。ＤＶだってそのうちどうなるか分からない。音の情報も同じである。オープンテレコで録音した母の声や、子供の小さい時の声は今では聞くことが出来ない。
　年寄りは過去との繋がりの中で生きたくなるものである。しかし、映像の世界や音の世界では過去は次々に抹殺されて行く。
　対策としては、次々に新しいメディアに移し変えてゆくか、古い再生機材を保存してゆくしかない。個人の力では不可能である。メーカーも識者もこの問題にふれる人はいない。暗黒時代は間違いなく迫っている。私の実感である。
　私は現代という時代は、膨大な情報をコンパクトに記憶し何時でも取り出せる情報の黄金時代だと思っていた。ところがＴ大学のＳ教授は、２１世紀は情報喪失の暗黒時代になると警告している。そう言われてみると、私の身近なところでもこの現象が次々と起っている。

　私は８ミリで映像作品作りをやることを楽しみにしてやってきた。最初に作品らしいものを作ったのは、１９５８年ダブルフィルムの時代である。間もなくシングル８になり、やがてビデオの時代が来た。最初はＶＨＦ（幅２０ｍｍ）タイプ、やがてＨｉ−８，今はデジタル（ＤＶ）である。それもつかの間、日立は世に先駆けてデジタルディスク（ＤＶＤ）カメラを作った。私の作った作品らしいものは、２００本以上になるが、半数ぐらいは再生不能である。


　　　　　日立電鉄線廃止に思う　　　　　　石原政男　

　平成１６年６月１０日（木）実施された「第１７回歩こう会」は世話人高橋博さんたちの特別の計らいで、「日立電鉄線に沿って歩こう」という好企画になりました。

　さすがに関心が深く３８名の仲間が、日立久慈浜駅から常陸岡田駅までの１８ｋｍの長丁場をただただ黙々と田園の中を歩くことになりました。このコースの一部は、去年７２年ぶりの金砂大祭の行進ルートです。夢中で行列を迎えた私には特に感慨無量なものがありました。帰途は常陸岡田から電車に乗って戻りました。私たちが乗車しても経営には焼け石に水ではありますが、やりきれない気持は残ります。

　私は久慈町沿線地帯に住んでおりますので、通学利用者の存続運動には理解を示していますが、実際に、昼間運行は１時間に２回ほどで少なく、電車は数名の乗客しか居ないのを目撃すると、廃止もやむを得ないかなと実感させられます。歩くコースのところどころでは、歴史のある史跡が多く紹介されました。郷土の史跡維持、自然公園など自然環境の維持にそれぞれの立場で参加しております。


上：線路脇を歩く会員
左：電車内の子供たち

訃　　報　　　誠に残念ですが、苦楽を共にした下記の方がお亡くなりになられました。衷心よりご冥福をお祈り致します。

海老原鎮男　平成16年6月26日　享年78歳


＊ 第53-3回　日立社友クラブ理事会報告
１． 新入会者　准会員85名、役員退任者2名が正会員として入会承認された。60歳到達者38名が入会有資格者として推薦された。これによって、6月10日現在の会員数は正会員3729名、准会員108名、入会有資格者1655名となった。
２． 日立社友クラブ総会　10月1日にホテル・ニューオオタニにおいて開催の予定。
＊ 第16-3回茨城支部役員会報告（5月18日）
１． 茨城支部総会の打ち合わせ
　　平成15年度の実算、16年度の予算原案、役員交代の審議を行った。また、総会当日の役割分担を決めた。
２． 支部会員の入会者：会員２名、准会員２名。
定年前に関連会社に移り、入会案内の届いていない入会有資格者への呼びかけを継続する。
３． 東暁館別館の整備：ボランティアによる雨戸、障子の手入れの報告あり。次は、入口に看板を立てること検討する。同好会の活動状況に応じて更なる整備も考えたい。
４． プロジェクターの購入。同好会
＊ 第16-4回茨城支部役員会報告（6月24日）
１． 新会員入会　4名の入会が承認された。
２． 茨城支部総会の反省　各種報告に工夫が見られ、楽しい総会であった。来年の講演題目は事業所紹介に限らず、有意義な演題を取り入れる。コスト低減にも注力する。
３． 茨城支部ホーム・ページ　新入会員申し込み要領、支部規約などを記載し充実させた
４． 支部準会員は正会員に統一する。規約を改正する。

編集後記：　　各方面から原稿が集まり始めました。パソコンによるEメール通信と相俟って編集が順調に進んでいます。より楽しい“支部便り“に致したく、あらゆる種類の原稿をお待ちしています。なお、当支部の本拠である東暁館別館は、毎日何らかの会合が開かれています。会員はいつでも歓迎します。立ち寄って声をかけてください。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　喜多　久直